投稿者:岩瀬章光
投稿日:2006年 6月 4日(日)22時00分50秒
|
|
|
ジャズがニューオリンズで発祥してからあらゆるスタイルが発明、完成され、歴史的観点から見て偉大な仕事と言えるものは80年代までに出尽くしたと言えます。
ジャズの発祥が1900年代後半と言われているのでざっと100年の歴史になりますが、マイルスがニューヨークに進出したのが40年代後半であこがれのチャーリーパーカーのバンドにも参加し、ビバップの先鋭の一人として活躍しますが50年代には彼独自のスタイルを追及し始め、60年代にはハンコック、ロンカーター、トニーウィリアムスらとともに新主流派などと呼ばれた現代ジャズシーンにあってもけっして無視することのできない重要な仕事を成し遂げています。
しかしながらジャズ100年の中でマイルスが活躍したのは後半から終盤であり、他の多くのスタイルはそれ以前から存在し、現代でも存在しつずけていることを考えるとジャズ入門者に対してなぜ「まずはマイルスを」なのかちょっと疑問です。たしかにマイルスはジャズ史上間違いなく最重要人物の一人ですがその意味ならルイアームストロングとかエリントンとかパーカーとかのそれこそ「まずは聴かなくてはならない」古株がたくさんいるのです。
私が思うに「好み」というのはその人の生活形態、環境、性格、年齢、美的センス、知識等の流動的な要素によって規定されます。しかし趣味の領域においてこれらの要素に関して問題を提起する必要は無いと思います。
それはそうと川崎さん、パーカーとパウェルとウェスお好きとのことですが、ジャズリスナーとしてこれ以上正しい選択肢はありませんよ。
|
|
|